セミナーアンケートで「触察時、本当に対象を触れているかわからない」というご意見を頂きました。
触察は評価・治療の精度を決定する最重要事項と言っても過言ではありません。
書籍などで手順・方法は学ぶことができますが、実際に患者さんを触っていると本当に対象組織を触れているのか不安になってくることもあると思います。
触察の具体的な方法論は成書に譲りますが、自信を持って対象を触るために何より重要なのは解剖学の知識と試行回数(経験)です。
解剖学の知識は地図のようなもので、これがないと正確に目的地へ到達することはできません。しっかりと地図を頭に叩き込んで何度も目的地へ到達する経験を積むことで、自信を持ってその道のりを進むことができるようになります。
最近はアプリなどで3D解剖を学べるものもあります。
3次元的な解剖を患者さんの身体に投影できる感覚が身についてくると、評価や治療の精度が格段に上がります。
下の画像はセラピストが坐骨結節を触った(つもりになっている)時のレントゲン写真ですが、これではとても正確な評価や治療ができるとは思えません。

Manipulative Therapy in Rehabilitation of Locomotor System
触察技術は評価・治療精度に直結し、絶対に嘘をつきません。
迷子になってしまわないよう、しっかりと地図を持って臨床にのぞみましょう。
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